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コミケで技術系同人誌を頒布する方法

コミケで技術系同人誌を頒布する方法をざっくりとまとめてみた。これを書いてしまうと、ライバルが増えて自サークルの当選確率が下がってしまうかもしれないが、それより様々な技術系同人誌を読んでみたい気持ちが勝っているので書いてみる。

基本的には二次創作的な同人誌の進め方と同じなので、詳細はコミケ 参加手順でググった方が早いかと。ここでは技術系同人誌の話をメインに書いていく。 READMORE

ざっくりとした手順

申込~販売までのざっくりとした手順は以下の通り。

  1. サークルを作る
  2. 申し込む
  3. 本を書く
  4. 当落発表
  5. 印刷する
  6. 宣伝する
  7. コミケで頒布する

サークルを作る

まずはサークルを作る。サークルはいわばフリーランスの屋号みたいなものだと考えてもらえばOKかと。名乗った勝ち。会社を作るように、どこかに届け出をする必要はない。サークル名を決めて無くても申し込む事はできるけど、無いと割と不便なことが多いので決めておいたほうがよい。

申し込む

とにかく申し込まないと先に進まない。申し込む際には申込書が手元にあることが前提となる。手元にない人は、コミックマーケット88 申込書セットを購入する。申込書が無いと話にならないので、「参加しようか迷っている」のであればとにかく買う。買ってから参加するかをじっくり考える。 申し込み方法は「オンライン」と「郵送」の2通りがある。が、どちらにしろ申込書は必須。これは、郵送での申し込みではもちろん、「オンライン」の申し込みでも、申込書に書かれている番号が必要がなため。それ以外にも、コミケの心構えとか、当日のスケジュール等が書かれているので、初参加の場合は熟読しておく。

で、技術系同人誌向けの注意点を書いておく。 - 申し込み時の記入漏れは、即落選となるので慎重に行う。初めて申し込むならなおさらのこと。 - サークルの分類は240(同人ソフト)とする。これで3日目西の技術島に配置されるので、他のサークルついでに見てもらいやすくなる。

本を書く

次に本を書く。長文を書く事自体が初めてな人も多いはず。とくに技術系な人は文章書くよりコード書く方が圧倒的に楽と感じる人が多いだろうから、最初は1ページ書くのも大変かと思う。が、ここは頑張って書くしかない。 書く内容や表現方法は(法に触れない限り)自由。書店には、文章の書き方等を解説した書籍等も多数販売しているので、そのあたりを参考にするとよいかと。

表紙もお忘れ無く

本なので本文のみならず、表紙を用意する必要がある。表紙は文字だけで構成してもよいけど、コミケ当日に参加者に手にとってもらいやすくする為にも、イラストがある表紙がベターかと。絵が描ける知り合い等に頼むとよい。居なければ文字でもOK。その際、データは最終的にはPSD形式にすること。

単著と共著

技術系書籍を書く場合によくある話だが。技術系書籍では、「単著(一人で書く)」と「共著(複数人で書く)」場合の2通りに分類できる。 単著の場合は、基本的にMS-Wordなどのワープロソフトを使うと便利。レイアウトやフォント変更がお手軽なので。

共著の場合は、逆にMS-Wordなどを使わず、Re:View、asciidoc、TeXなどのテキストベースのフォーマットを採用したほうが楽。これはテキスト管理や履歴管理がgithubで行える、マージが楽といった理由による。逆にMS-Wordなどを使うと大変(らしい。経験者が言ってた)

当落発表

サークル申込を済ませると、コミケ二ヶ月前ぐらいにサークルの当落発表がある。サークルが当選(つまりコミケに出展できる)した方は、何も考えず次のステップに進めるので読み飛ばしてもらうとして、問題は落選した場合。 落選した場合は、サークル参加できないから自分が本が売ることができないのか!?、というと、そうでもない。この場合、知り合いの当選サークルに委託販売(要は間借り)をお願いする方法がある。これを実現するためには、普段の付き合いやコネクションが重要な要素になることは、言うまでも無い。とにかく、サークル主に交渉して本を並べることができないかとお願いする。

印刷する

本を印刷する。近所の印刷所に頼んでもたぶん大丈夫だけど、「コミケって何?」って話からする必要があったりして大変な可能性が高い(それ以前に、同人誌印刷自体が小ロットな印刷なので、一見さんだと断られる可能性も)

日本には、同人誌印刷に慣れた印刷所が多数あるので、そこから決めるのが早い(日本同人誌印刷業組合ってのもある)。あとは、手持ちの同人誌の奥付(最後のページ)に印刷所が書かれているので、そこから調べてもよい。この方法だと印刷のクオリティも分かって便利。

そこで決め手となる項目は次のものが考えられる。技術系なら1.、2.は必須項目かと。

  1. 入稿形式の豊富さ(PDF対応してる印刷所がよい。WORD形式で入稿を受け付けている所もある)
  2. オンデマンド印刷対応(100部以下の小ロット印刷ができる)
  3. 締切と費用の相関関係(印刷の費用。早期入稿だと費用も安くなる所も多い)
  4. 印刷品質(文章中心なら、さほどシビアに考えなくてもよいかも?)

宣伝する

どんな名店でも、その店の存在が知られていなければ客は来ない。ということで宣伝は大事。コミケの宣伝方法には幾つかあるが、主な方法としては以下の方法がある。

  1. Twitter
  2. サークルのWebサイト(コミケ会場でのサークル位置や、新刊情報を告知)
  3. コミケWebカタログへの新刊、既刊本の登録

これだけやっておくと、後は他の人が情報が拡散してくれることがある。例えば、ニッチでエッジな技術本をゲットしよう!  ~IT技術者向けコミケ 初心者ガイド(2014年冬版) (1/3):CodeZineというページで紹介される、といったように。

会場で頒布する

コミケ当日は会場で頒布。サークル入場(待機列に並ばず、すぐに入場)できるのは3人までだが、交代要員がいたほうがトイレ交代できたり楽になるので、最低2人、できれば3人いるとよい。

当日は提出する見本誌の用意も忘れずに(詳細は申込書にて) あとは、おつり、値札、ゴミ袋なども忘れずに(ここは通常のコミケ参加と同じ) 基本的にサークルスペースは幅90センチなので、その幅内で陳列、販売することになる。あとは完売目指して頑張って売りましょう! とりあえず、思いついた事を必要最低限な感じでまとめてみた。あとは、何か足りないことがあったらそのときに追加するつもり。